R8 労基2-オ|解雇予告を欠く解雇の効力
問題
使用者が労働基準法第20条所定の予告期間をおかず、また予告手当の支払をしないで労働者に解雇の通知をした場合、その通知は、即時解雇としては効力を生じないが、使用者が即時解雇を固執する趣旨でない限り、通知後同条所定の30日の期間を経過するか、又は予告手当の支払をしたときに解雇の効力を生ずるものと解すべきであるとするのが、最高裁判所の判例である。
この肢は正しいでしょうか、誤りでしょうか。
判定
正しいです。問2全体の正答は、他の肢の判定をそろえてから確認します。
解説
解雇予告も予告手当もない通知は、直ちに解雇の効力を生じさせません。ただし、使用者が即時解雇に固執する趣旨でなければ、通知から30日が経つか、必要な予告手当を支払った時点で解雇の効力が生じます。肢オは正しいです。
労基法20条は、解雇するなら30日前に予告するか、予告を短縮する分の解雇予告手当を支払うよう求めます。最高裁判例は、この手続を欠く通知を全く無効とするのではなく、予告期間又は予告手当によって不足を補えるものと考えています。
例えば、使用者が今日付けで解雇を告げ、予告手当も支払わなかった場合、その日に雇用関係は終了しません。その後に30日分の予告手当を支払えばその時点で、支払わなければ通知から30日後に解雇の効力が生じます。ただし、解雇理由自体が有効かは別に判断します。
通知時予告なし・予告手当なし。即時解雇としては効力なし。
補う方法30日分の予告手当を支払う、又は通知後30日を経過する。
効力発生即時解雇に固執しない場合に、いずれか早い時点で発生。
根拠
- 労働基準法20条(厚生労働省):30日前の予告又は予告手当を定めています。
- 退職、解雇、雇止めなど(厚生労働省):細谷服装事件・最二小判昭和35年3月11日の取扱いを説明しています。
- 解雇予告を欠く解雇に関する裁判例(裁判所):上記最高裁判例の判断枠組みを引用しています。
復習ポイント
- 即時解雇としては効力を生じません。
- 30日経過又は予告手当の支払で不足を補います。
- 使用者が即時解雇に固執する場合はこの扱いになりません。
解き直し
使用者が労働基準法第20条所定の予告期間をおかず、また予告手当の支払をしないで労働者に解雇の通知をした場合、その通知は、即時解雇としては効力を生じないが、使用者が即時解雇を固執する趣旨でない限り、通知後同条所定の30日の期間を経過するか、又は予告手当の支払をしたときに解雇の効力を生ずるものと解すべきであるとするのが、最高裁判所の判例である。
もう一度、正しい・誤りを選んでください。
判定:正しいです。
即時解雇に固執しない場合、通知後30日の経過又は予告手当の支払により解雇の効力が生じます。