R8 労基1-5|過半数代表者への必要な配慮
問題
使用者は、労働基準法施行規則第6条の2第1項にいう過半数代表者が、労働基準法に規定する協定等に関する事務を円滑に遂行することができるよう必要な配慮を行わなければならず、これには例えば、過半数代表者が労働者の意見集約等を行うに当たって必要となる事務機器やシステム、事務スペースの提供を行うことが含まれると解される。
この肢は正しいでしょうか、誤りでしょうか。
判定
解説
過半数代表者が労使協定などの事務を円滑に行えるよう、使用者には必要な配慮をする義務があります。厚生労働省の通達は、その例として、意見集約に必要な事務機器・システム(イントラネットや社内メールを含みます。)や事務スペースの提供を挙げています。したがって、肢Eは正しいです。
問題文の「労働基準法施行規則第6条の2第1項にいう過半数代表者」とは、労働者の過半数を代表して、労使協定などについて使用者と話し合う労働者側の代表のことです。この代表者は、管理監督者ではなく、協定等をする代表を選ぶことを明らかにした投票・挙手等で選ばれ、使用者の意向で選ばれた者であってはなりません。
過半数代表者は、36協定をはじめ、労基法に定める協定等の相手方になります。使用者が一方的に決めるのではなく、労働者側の意見を集めて協定内容を検討できることが大切です。
なお、使用者が「必要な配慮」をしなければならないという義務そのものは、同じ条の第4項に定められています。
例えば、過半数代表者が36協定案について従業員の意見を集める場面で、社内メールで意見を募ることや、打合せ用のスペースを使うことを認める取扱いが考えられます。使用者が代表者の意見内容を指示することとは別であり、代表者が独立して役割を果たすための環境を整える趣旨です。
根拠
- 厚生労働省「過半数代表者の選出(施行規則)」:労基則6条の2第1項の代表者要件と、第4項の必要な配慮を確認できます。
- 厚生労働省「過半数代表者の選出・使用者の配慮等(通達)」:事務機器、システム、事務スペースの提供が「必要な配慮」に含まれることを示しています。
- 厚生労働省「スタートアップ労働条件」Q&A:過半数代表者の要件と、必要な配慮の具体例を平易に確認できます。
復習ポイント
- 過半数代表者の要件は労基則6条の2第1項、使用者の必要な配慮は同条第4項です。
- 必要な配慮の例は、事務機器・システム(イントラネット、社内メールを含む。)と事務スペースの提供です。
- 環境を整えることと、使用者が代表者の意見を左右することは区別します。
解き直し
使用者は、労働基準法施行規則第6条の2第1項にいう過半数代表者が、労働基準法に規定する協定等に関する事務を円滑に遂行することができるよう必要な配慮を行わなければならず、これには例えば、過半数代表者が労働者の意見集約等を行うに当たって必要となる事務機器やシステム、事務スペースの提供を行うことが含まれると解される。
もう一度、正しい・誤りを選んでください。
判定:正しいです。
労基則6条の2第4項の「必要な配慮」には、意見集約等に必要な事務機器・システムや事務スペースの提供が含まれます。