R8 労基1-4|平均賃金と使用者都合の休業
問題
使用者の責めに帰すべき事由によって休業した期間の日数及びその期間中の賃金は、労働基準法第12条に定める平均賃金を算定する際の期間及び賃金の総額から控除される。
この肢は正しいでしょうか、誤りでしょうか。
判定
正しいです。問1は「誤っているもの」を問うため、肢Dは正答ではない見込みです。
解説
使用者の責めに帰すべき事由による休業については、その休業の日数と、その期間中の賃金を、平均賃金の計算からともに除きます。そのため、肢Dは正しいです。
平均賃金は、原則として、算定事由発生日以前3か月間の賃金総額を、その期間の総日数で割って求めます。もっとも、使用者都合で休業した日を含めると、休業手当など通常より低い賃金が計算に混ざり、平均賃金が不当に低くなるおそれがあります。労基法12条3項3号は、これを避けるため、休業した日数を分母となる期間から、休業期間中の賃金を分子となる賃金総額から控除すると定めています。
原則算定事由発生日以前3か月の賃金総額 ÷ その期間の総日数
使用者都合の休業が含まれる場合
休業した日数を期間から控除します。
その期間中の賃金を賃金総額から控除します。
その期間中の賃金を賃金総額から控除します。
控除後の数値で計算します
休業によって平均賃金が不当に低くなることを防ぎます。
例えば、休業がなければ90日間で90万円の賃金が支払われる企業で、そのうち10日が使用者都合の休業となり、賃金が80万円、休業手当が6万円支払われたとします。この場合、休業の10日と休業手当6万円をともに除き、80万円を80日で割るため、平均賃金は1日当たり1万円です。
休業なし:90万円 ÷ 90日 = 1日当たり1万円
使用者都合の休業10日、休業手当6万円
本人受取:
80日分の賃金80万円 + 休業手当6万円 = 86万円
80日分の賃金80万円 + 休業手当6万円 = 86万円
休業の10日と休業手当6万円をともに控除
平均賃金:80万円 ÷ 80日 = 1日当たり1万円
(86万円÷80日/86万円÷90日/80万円÷90日はいずれも誤り)
(86万円÷80日/86万円÷90日/80万円÷90日はいずれも誤り)
根拠
- 労働基準法12条(e-Gov法令検索):平均賃金の原則的な計算方法と、控除する期間・賃金を定めています。
- 平成22年7月15日基発第0715第7号(厚生労働省):使用者の責めに帰すべき事由による休業の日数と賃金を控除する取扱いを確認できます。
- 千葉労働局「平均賃金(労働基準法第12条)」:平均賃金が使われる場面と控除項目を確認できます。
復習ポイント
- 平均賃金は、原則として「3か月間の賃金総額 ÷ その期間の総日数」です。
- 使用者都合の休業は、日数とその期間中の賃金を、ともに控除します。
- 控除の目的は、休業によって平均賃金が不当に低くなることを防ぐためです。
解き直し
使用者の責めに帰すべき事由によって休業した期間の日数及びその期間中の賃金は、労働基準法第12条に定める平均賃金を算定する際の期間及び賃金の総額から控除される。
もう一度、正しい・誤りを選んでください。
判定:正しいです。
使用者都合の休業については、その日数とその期間中の賃金を、平均賃金の計算からともに除きます。そのため、肢Dは正しいです。